彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目
「あのさ……氷牙……」
一瞬で表情を曇らせ
何かを言いたげに、モジモジする綺月。
その違和感に
――みくるのことで、
俺に言いたいことがあるんだろうな。
俺の警戒心が、即反応。
今、
みくるの話題なんか出されたら
パレードで笑顔を作る余裕が
なくなるじゃねぇか!
そんな思いから
「ほら、綺月。
笑顔が消えてるぞ!」
悪ガキの頭を、かわいがるように
俺は綺月の髪を、ぐちゃぐちゃに。