彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目
みくるがどんな気持ちで
この鍵を投げたのか、
知りたくてたまらない。
俺は慌てて、
みくるの方に振り返った。
けれど……
ベランダに立ちつくしたまま。
うつむき。
こぶしを握り締め。
体を震わせながら涙を流す
みくるの姿が、目に飛び込んできて
俺はみくるを瞳に映したまま、
固まってしまった。
なんで……
そんな苦しそうな顔で
泣いてるんだよ……
オマエには、大好きな総長がいるだろ?
みくるに俺は、必要ないんだろ?