彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目




歯で食いちぎりそうなほど、
激しく唇を噛みしめる俺に


「氷牙、笑えよ」


隣から、
綺月の穏やかな声が飛んできた。




俺だって、わかってるんだよ。


今はパレード中。


ゾルックを応援してくれる地元の人に、
感謝の笑顔を振りまかなきゃ!って。




わかっているはずなのに……

笑う気力が、湧き出てこない……




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