彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目


 祭壇に向かいまっすぐに引かれたレッドカーペットの先に立つ男性が、瞳に写り

 私の背中は、得体も知れぬ恐怖で震え始めた。



 えぇぇっ!?



 おかしい、おかしい。

 誤作動をしているのは私の目?

 それとも、ゆるんゆるんの脳みそ?




 理解不明なこの状況。

 どうしても信じられなくて、目を細め男の人を無遠慮に見つめてしまう。




 あの人は、おじさんじゃない!

 年齢は、18歳の私より少し上ぐらい。



 見惚れてしまうほど手足が長いのに、顔が小っちゃくて。


 瞳にかかるほど長い前髪と魅惑の切れ長の目は、ワイルドにマッチしていて。


 真っ赤なスクエア眼鏡のせいか、男らしさと色気だけじゃなくクールさまで滲み出ている。


 言わば、悪系・ホスト系・インテリ系ごちゃまぜイケメンだ。

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