彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目



 「こんなことで照れてるの? みくるって可愛いじゃん」


 「か……可愛い?」


 「俺の妻になるんだから、もっともっと可愛い顔もこれから見せてもらうけどな」




 初めて緩んだ氷牙さんの目尻を見て、恋愛経験ゼロの私の心が無傷なはずもなく



 ――その悪っぽい笑顔、ステキすぎ!

 ――反則すぎ!



 怖めな真顔とのギャップに、私の心臓だけじゃなく脈までもが飛び跳ねだす始末。



 うわっ///

 片膝をついたままの、上目遣い王子が

 私の瞳をまっすぐ見つめてくるよ!



 やめて!

 こんな至近距離で、私を見ないで!

 恥ずかしすぎだから!!



 かぁぁぁっと跳ね上がる頬の熱。

 私は彼から顔を逸らすので精いっぱい。



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