君に捧げる一途な愛
「そうか。実を言うと俺も緊張してる」
「えっ、嘘ですよね?」
「嘘じゃないよ。自分から告白したのも初めてだし、好きな子が目の前にいるんだから。ほら」
政宗さんは私の手を取り自分の胸へと持っていくと、ドクドクという速い鼓動が私の手のひらに伝わってくる。
「私と同じ……」
私と違って恋愛豊富なイメージだったので、政宗さんも同じなんだと思ったら緊張が和らいでいく。
「志乃、キスしていい?」
真っ直ぐに見つめられ、政宗さんの手が私の頬に優しく触れた。
いつも政宗さんは、私の意志を尊重してくれる。
私が嫌がることは決してせず、すごく大事にしてくれるのが伝わってくる。
それはそれで嬉しいけど、すべてを私に委ねてくるのも困る。
こういう場面では強引にしてくれた方が助かるんだけど。
私は見つめ合っていた目を閉じると、政宗さんの唇が私のそれに触れた。
優しく啄んでは私の唇を食む。
自然と開いた唇の隙間から熱い舌が侵入してきた。
「ん、ふっ……」
舌を吸われ、鼻にかかった声が零れ落ちる。
口腔を余すことなく蹂躙し、頬の内側や舌の付け根を刺激してくる。
私はその舌の動きに必死についていくように自分の舌を絡めた。
深まるキスに頭の中が蕩け、身体の力が抜けてソファに背中を預ける。
政宗さんからキスをされるだけで身体の奥が疼き、無意識に膝を擦り合わせる。
官能を呼び起こすキスに身体が熱を持つ。
唇が離れると、政宗さんは私を抱き上げた。
そのまま寝室へと運ばれ、ゆっくりと私の身体をベッドに横たえた。
政宗さんは着ていたジャケットを脱ぐとベッドへ乗り上げた。