君に捧げる一途な愛

その時は人事部、経理部、海外事業部、企画部、営業部、物流部から選ばれた性別や年齢もバラバラの六人。
企画部から梨音ちゃんが選ばれていた。
このシャッフルランチがなければ、私は梨音ちゃんが同じ会社で働いているなんて知らずに過ごしていただろう。

偶然の再会に梨音ちゃんと二人で喜んだのを思い出す。
それから連絡先を交換し、一緒にご飯を食べに行ったりと交流が続いている。

「お疲れさま。仕事終わりに一緒になるの久しぶりだよね」

「そういわれたらそうかも」

梨音ちゃんと並んで駅までの道のりを他愛もない話をしながら歩く。
私は倉庫、梨音ちゃんは本社で働いている。
たまに、梨音ちゃんが倉庫まで商品を取りに来ることがあるけど、私が席を外していたりと会うタイミングを逃している。

「そういえば、この前の花火大会行きたかったけど、風邪をひいていけなかったんだよね。梨音ちゃんは行った?」

博美と一緒に行こうと話していたのに行けなかった。
断りの電話をすると、博美は笑いながら『夏風邪ってバカがひくんだよね』なんて言われて悔しかったのを覚えてる。
博美には言われたくないですけど!

「えっ、あぁ……うん」

頬を染め、急に歯切れ悪くなる梨音ちゃんに首を傾げる。
ん?
私、変なこと言ったかな?と思い、隣を歩く梨音ちゃんを見つめた。
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