君に捧げる一途な愛

格好いいだけじゃなく、意外と子供っぽいところもあるし、可愛いなと思うことが多々ある。
どんどん好きな気持ちが更新されていく。

「じゃあ、もっと暖めてもらおうかな」

そう言って私の唇を塞いだ。
下唇を食まれ、チュ、チュッと啄むような軽いキスをしていたら、後頭部に手を回し角度を変えて深く口づけてきた。
キスの合間の息継ぎがいつまで経っても上手くできなくて、つい呼吸を我慢してしまう。
息苦しくなって酸素を求めて口を開くと、その隙間からぬるりと口内に舌が差し込まれた。
政宗さんの舌が歯列をなぞり上顎をくすぐると、私の舌に絡みついてきた。
舌先がじんじんするぐらい擦り合わせられて頭の芯が痺れる。

いつの間にか消されたテレビ。
静かな空間の中で、絡まり合った舌の淫靡な水音に思考が奪われていく。
蕩けるようなキスに熱い吐息が漏れ、身体の奥からトロリとした蜜が溢れる。
政宗さんの手によって、エッチな身体に塗り替えられたのか、キスだけで下着を濡らしてしまい、たまらない気持ちになって両膝を擦り合わせた。

「ん……」

ゆっくりと唇が離れ、ぼんやりと見上げると政宗さんの欲望の宿った瞳が私を見つめていた。

「ここと風呂とベッド、どこで抱かれたい?」

そう問いかられ、心音が加速していく。
早く身体の奥の熱を解放してほしい。

「ベッドで……」

小さな声で言うと、政宗さんの濡れた唇が綺麗な弧を描いた。

「了解」

私を抱き上げるとベッドへ運ばれ、熱い夜を過ごしたーーー。
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