君に捧げる一途な愛
月曜の朝というのは憂鬱でテンションも上がらず、政宗さんと過ごした週末が恋しくなった。

今日は、出社して早々に営業部の人から出荷ミスの連絡があった。
たまたま、私がその電話を取ってしまったので対応に追われていた。

注文した商品の数量はあっていたけど、納品書が入っていなかったとのこと。
取引先には営業の人が謝罪してくれて事なきを得たけど、ミスしたのは物流部内でのことだ。
営業の人に謝罪し、物流部長に報告したあとに倉庫担当の上杉主任にもミスがあったことを伝えた。

納品書を入れ忘れたのは、短期で募集していたパートの女性だった。
分担作業をしているので、誰がどこの業者のピッキングを担当したのか分かるようになっている。
このあと上杉主任からパートの人に話をすると思う。
私の役割はここまでだ。

それにしても、ミスが納品書の入れ忘れでまだよかった。
納品書自体を他の業者の物と入れ間違えると、個人情報漏洩の可能性もあった。
信頼関係にも繋がるので、出荷ミスは防いでいかないといけない。

年明けから合田くんが倉庫に正式に異動することになったし、パートの人も新たに数人加わる。
上杉主任は、ちょうどいい機会だから再度教育し直すと言っていた。
業務フローも分かりやすく作成する必要があるので、それを手伝うことになった。

事務所に戻ると、智美さんが声をかけてきた。

「志乃ちゃん、遅くなったけど昼休憩してね」

「はい、ありがとうございます」

今日は寝坊して弁当を作る時間がなかったので、社員食堂に向かった。
食堂につくと、昼のピークは過ぎていて人はまばらだった。
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