君に捧げる一途な愛
だけど、私以外の人が政宗さんに寄り添っている姿は想像しただけで嫌な気持ちになる。
彼の隣は誰にも譲りたくないなと思った。
いろんなことを諦めていた私を、政宗さんが強くさせてくれたんだ。
「ふふ、志乃ちゃんは本当に政宗のことを思ってくれているのね。でもね、不釣り合いだなんて言わないで。逆にこんないい子を政宗のお嫁さんにもらっていいのかしらと思うぐらいなんだから。ね、パパ」
百合さんが目を細めて笑う。
「そうだな。まずは、志乃さん。試すような言い方をして申し訳ない。将来、結婚をするつもりなら政宗の副社長就任披露の時に婚約者として周囲に君を紹介しないといけないんだ」
婚約者として紹介?
なんだか急に話が大きくなっている気がした。
「今後、政宗は今までとは桁違いの大きな責任とプレッシャーが重くのしかかってくる。いろいろ一筋縄ではいかないことも出てくるだろうし、様々な問題にも直面するだろう。それらすべてに立ち向かっていかないといけない。そのためには君のサポートが必要になってくると思うんだ。どうか、政宗のそばで支えてやってほしい」
政宗さんのお父さんは頭を下げた。
「はい。まだまだ未熟な私ですが、精一杯努力して政宗さんを支えられるように頑張りたいと思っています。その際には、ご指導のほどよろしくお願いします」
私は頭を下げた。