君に捧げる一途な愛

「私も?」

「うん。ぼくとまーくんとしのちゃんのさんにんで」

そう言って小さい手を出し、指を三本立てる。

「木下さん、撮れる?」

「あ、はい」

啓介くんを挟み、私と小笠原課長のスリーショットで写真を撮ることになった。
あまり、自撮りなんてやったことがないのでどういう感じで撮ったらいいのか分からない。
とりあえず、腕を伸ばし三人が画面に入るようにしてタップした。
少し斜めになったけど、どうにかスリーショットの写真が撮れた。

休憩するためにレジャーシートに座り、啓介くんはお茶を飲む。
私はスマホの画面でさっき撮ったばかりの写真を見ていた。

「ぼくかっこいいでしょ」

「うん、すごくカッコいいよ」

啓介くんは戦隊ヒーローが好きなのか、さっきも同じようなポーズをして何枚も撮った。
危うく啓介くんのことを可愛いと言いたくなったけど、かっこいいと言って正解だった。
スマホの画面を左から右にスライドさせるとスリーショットの写真が現れた。

「まーくん、しのちゃんかわいいね」

「そうだな」

「ぼく、しのちゃんだいすき。まーくんは?」

小笠原課長に無邪気に話す啓介くんにギョッとした。
三歳でそんなおませなことを言うの?
ひとり焦っていたら、小笠原課長の口から発せられる言葉に耳を疑った。

「俺も好きだよ」

「よかった」

二人の会話に私は顔が真っ赤になっていた。
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