君に捧げる一途な愛
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週が明けた月曜日。
出社前にフレッシュジュースの店『フレッシュスター』で買ったミックスジュースを飲みながらパソコンを起動させる。
「おはよう」
「おはようございます」
事務所に入ってきた先輩の比嘉智美さんが私の隣の席に荷物を置いた。
智美さんは私より六歳年上の既婚者で、今年三歳になったばかりの男の子のママだ。
ふんわりとした茶髪のボブ、パッチリとした二重が特徴的な美人さん。
仕事と子育てを両立していて私が尊敬する人だ。
「今日の入庫出荷予定のリスト確認した?」
「すみません、まだです」
「了解。ごめんね、志乃ちゃん出社したばかりだったのね」
智美さんは私のパソコン画面を見て察してくれる。
よく周りのことを見ていて、いつも私は助けられている。
「あっ、志乃ちゃんは今日ミックスか。私はバナナにしたの。我慢できなくて飲んじゃったけど」
そう言って半分以上なくなっているジュースのカップを持ち上げる。
私も智美さんも『フレッシュスター』のジュースはお気に入りだ。
「バナナも美味しいですよね」
「ミックスジュースと迷ったけどね」
「分かります。私もいつもどれにしようか迷っちゃいます」
種類が豊富だし、季節限定とかあったら絶対に一度は飲むことにしている。
で、気に入ったらそればかり飲んでしまう。