君に捧げる一途な愛

週が明けた月曜、私は由香に呼び出されていた。
昨日の夜、由香からメッセージが送られてきて社員食堂で昼ご飯を食べようと誘われたんだ。
いつもは正面で向かい合って座るんだけど、今日は私の話をじっくり聞くつもりだからと由香は隣に座っていた。

「さて、あれからどうなったのか教えてもらいましょうか」

由香はカルボナーラの麺をフォークでクルクルと巻きながら聞いていた。
興味津々な目を向けられ、私は小さな声で答えた。

「私が酔ってタクシーの中で寝てしまったみたいで」

「えっ、それでどうしたの?」

「小笠原課長の部屋で目が覚めた」

誰にも聞かれたくなくて、由香に耳打ちした。

「はぁ?それってお持ち帰りってこと?」

由香が興奮して大きな声を出すので、私は焦ってキョロキョロと周りを見回した。
ちょうどお昼時、たくさんの社員で賑わっている社員食堂だ。
誰に聞かれるか分からない場所だから耳打ちしたのに、由香に大きな声を出されるのは非常に困る。

「ちょっと、声が大きい」

「あ、ごめんごめん。つい。それで?」

なにか期待を込めた視線を送ってくる。
自分のことを話すのは照れくさい。
さすがにキスをしたという話は伏せておこう。

「私の気持ちは伝えたよ」

「それでそれで?課長は志乃のこと好きだって?」

ニヤニヤと笑う由香に私は顔を赤くする。

「うん、それで付き合うことになった」

「マジか~、よかったじゃん!」

由香は自分のことのように喜んでくれた。
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