祈りの空に 〜風の貴公子と黒白の魔法書
 父母を亡くした若い乙女の身で懸命に善政を敷く姫王に対する敬慕と、莫大な賞金とで、多くの戦士や魔法使いが『黒白の書』を探し出そうと試みた。
 けれど、だれひとり、手がかりすら見つけられないうちに、四年が過ぎる。
 『黒白の書』は盗まれたが、それが原因と思われる災いもなく、四年間、王国には平穏な時が流れていたが。
 姫王に仕える双子の夢見が、夢を見た。
 未来を占う不吉な夢を。
 『黒白の書』を持つ男と、伝説の暴君雷帝の復活を。
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