モテすぎる男子から、めちゃくちゃ一途に溺愛されています。
「ほんと?自分で結べんの?もし無理そうだったらいつでも手伝ってあげ───」
「できるから!てかそういうやつじゃないし」
美乃里ちゃんはそう言って俺の胸を軽く叩くと先に会議室から出て行った。
「……え?」
そういうやつじゃないってなに。
あ、もしかして前で結ぶタイプとか?
……いや、もしかして。
あの美乃里ちゃんのことだから、色気もクソない地味な水着を選んだってことんなんじゃ。
俺にあんなふうに煽られたから余計。
あり得る……。
数分後。
水着に着替えた参加者が次々に会議室に戻ってきてたちまち賑やかになる。
男は特に、水着姿の女の子を目の前に平然としていられるわけがなくて。
まぁソワソワしている。
てか、女の子の水着姿はともかく、野郎の海パン姿とか需要あんの。
審査対象にする意味がいまいち分かんねぇけど。
「わー!果歩くん筋肉すごーい」
「さすがだねー!」
「ふはっ、どーもー」
別のやつとペアのはずの女の子たちが、こちらに寄ってきて俺の身体を触る。