モテすぎる男子から、めちゃくちゃ一途に溺愛されています。

「え、美乃里ちゃん?」

声のした方へ向かえば、カーテンの下に俺と同じ赤色のラインの入った上履きが置かれていた。

やっぱりここだ。

「美乃里ちゃん、大丈夫?開け───」

「ダメっっ!」

カーテンに手をかけた瞬間、そんな大きな声が部屋に響いた。

「いや、ダメって。もしかしてまだ着替えてないの?もう審査はじまるよ」

「き、着替えたけど……」

「じゃあいいじゃん」

「……違うの」

「なにが」

そんなに恥ずかしがらなくても。
どうせ大した水着じゃないでしょ。

俺が望むことなんて絶対したくない子なんだから。

これでスクール水着なんて着てたらそれはそれで面白いけど。

「……水着が、違うの」

「……え?」

震えた泣きそうな声に、足元を見ていた目をあげた。
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