モテすぎる男子から、めちゃくちゃ一途に溺愛されています。

以前なら気にも留めなかったような言葉なはずなのに。

こんなの完全に八つ当たり。

「……はぁっ、」

あーあ。大人しくしていればきっと今より楽なのに。

抵抗しようと必死にもがくから疲れて息切れるんだよ。バカだな。

拒む気力なくなるぐらい、めちゃくちゃにしてやる。

顎を掴んだ指にさらに力を入れて強引に口を開かせると。

「んんっ!」

『いや』と言いだけな声が漏れた。

うるさいよ。
どいつもこいつも。

『好きなの?』

好きなわけないがない。
好きならこんな最低なこときっとできないんだから。

ほら見てよ。

俺は誰かを好きにならないし、いつだって人を大事にできないやつだよ。

自分の欲のためにいくらでも利用できるやつだ。

まるで自分に一番言い聞かせるみたいに。
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