モテすぎる男子から、めちゃくちゃ一途に溺愛されています。
Chapter10 たくさんときめかせて
ついにやってきた学園祭当日。
校舎はどこも、来場者で溢れている。
人、人、人。
この学校の制服を着ている生徒を見つける方が難しいんじゃないかってくらい。
そんななか、アズコンメンバーはクラスの出し物への参加は自由とされているため、
候補者の中にはそれを利用して、宣伝や演説じみたことをする人もいるらしいけど、
俺は校舎の中をブラブラ歩いている。
学校の門から昇降口、教室や廊下。
全部が色とりどりに飾られていて、いつも通っている場所じゃないような感覚になる。
中学の頃に比べて、高校ともなると規模がすごい。
「わー!果歩くんだ!明日のステージ、絶対見にいくからね!」
廊下の窓からそれぞれのクラスの出すいろんな模擬店を眺めていたら、女の子たちから声をかけられた。
「ありがとう〜」
作るのに慣れた笑顔でそういえば、キャッキャと女の子たちが騒いで頬をピンク色に染めて。