モテすぎる男子から、めちゃくちゃ一途に溺愛されています。
「じゃ、またね。美乃里ちゃん。俺たちペアになれたらいいね」
「はっ……べっ……ん!」
『別に』
そう返そうとしたら、口をさゆちゃんの手で押さえられてしまった。
な、なんで?!
「友達のふたりも俺の応援もよろしく〜」
手をひらひらさせながら校舎へと向かっていった彼に、
さゆちゃんと萌ちゃんが満面の笑みを見せる。
「はい!!応援します!!」
「美乃里とペアになるの祈ってますねっ!」
っ?!
ほんっっと、勘弁してよ。
「やばくない?!あの水牧果歩と対等に話す美乃里!」
水牧くんの背中が見えなくなって、さゆちゃんが私から手を離して興奮気味に話す。
「映画のワンシーン見てるかと思った、どっちも顔面良すぎでしょ」
続けて萌ちゃんまで。
「……もうそれからかってる域じゃん」
「美乃里は絶対、水牧くんとペアになった方がいい!」
「いやだから、」
なんとしてでも、明日、彼とだけはペアになっちゃうのはダメだ。