モテすぎる男子から、めちゃくちゃ一途に溺愛されています。

「じゃ、またね。美乃里ちゃん。俺たちペアになれたらいいね」

「はっ……べっ……ん!」

『別に』

そう返そうとしたら、口をさゆちゃんの手で押さえられてしまった。

な、なんで?!

「友達のふたりも俺の応援もよろしく〜」

手をひらひらさせながら校舎へと向かっていった彼に、

さゆちゃんと萌ちゃんが満面の笑みを見せる。

「はい!!応援します!!」

「美乃里とペアになるの祈ってますねっ!」

っ?!

ほんっっと、勘弁してよ。

「やばくない?!あの水牧果歩と対等に話す美乃里!」

水牧くんの背中が見えなくなって、さゆちゃんが私から手を離して興奮気味に話す。

「映画のワンシーン見てるかと思った、どっちも顔面良すぎでしょ」

続けて萌ちゃんまで。

「……もうそれからかってる域じゃん」

「美乃里は絶対、水牧くんとペアになった方がいい!」

「いやだから、」

なんとしてでも、明日、彼とだけはペアになっちゃうのはダメだ。
< 23 / 300 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop