モテすぎる男子から、めちゃくちゃ一途に溺愛されています。
Chapter2 最悪なファーストキス
ガチャ
「美乃里〜?」
翌朝、パパの声が部屋に響く。
「……」
「めずらしいな。美乃里が起きてこないなんて」
今日は一睡もできなかった。
ベットから起き上がりたくない。
学校に行きたくない。
今までこんなことなかったのに。
「学校でなんかあったか?」
「……ううん」
パパには言えない。
余計な心配かけたくないから。
「そう。弁当は作ったから」
「あっ、ごめん……」
「なんで謝るんだよ。いつも美乃里に頼ってばかりだからな」
「だって、」
パパは、おじいちゃんの代から続いている定食屋さんを営んでいて、
いつも朝は仕込みのために早く家を出て、帰りは23時を過ぎるというハードスケジュール。
だからパパの身体が心配だし、できれば迷惑をかけたくない。