モテすぎる男子から、めちゃくちゃ一途に溺愛されています。
「ねぇ、美乃里ちゃん、さっきから俺しゃべってるんだけど、返事ぐらいしてくれない?」
「……あぁ、すみません」
「もう。まぁいいけど。てか、知ってる?アズコンって一年がグランプリとったことないって」
「へー……」
この人なんでこんなにおしゃべりなんだろう。まぁ、沈黙だとそれはそれで気まずいけど。
「へーって……。選ばれといてそれはないでしょ。なんでそんなに興味なさげなわけ?」
「別に……私はグランプリなんて取れなくてもいいので」
あまりにもバカ正直に言い過ぎたかと思ったけど、時すでに遅し。
「はぁ?なにそれ。やる気ないなら辞退すればよかったのに」
イラついたような水牧くんの声に、ビクッとした。