モテすぎる男子から、めちゃくちゃ一途に溺愛されています。
〈果歩Side〉
クッッソ生意気。全然可愛くねぇ。なにあの女。
「ってぇ、」
強く引っ叩かれた頬に手を当てる。
保健室で冷やすのもらってくればよかった。
全然痛みがおさまらない。
ゴリラかよ。顔はまぁまぁ可愛いのに。
無理。
この俺のこと殴りやがって。月本美乃里。
絶対許さねぇ。
「天罰だな。日頃の行いが悪いから」
「黙れ、泰生」
高校に入ってつるむようになった菱田泰生に悪態をつく。
「けどほんと、ふはっ、果歩のこと殴る女の子っているんだな。いつかは刺されると思っていたけど。いいな〜月本さん」
「俺のどこが日頃の行いが悪いんだよ。女の子とはいつも合意の上だし。俺ほどのジェントルマンを俺は知らないねぇ。つーかなにが良いわけ、泰生ドMか」
「はいはい、いつになくおしゃべりだねー、俺ドMだよ」
「きしょ」