モテすぎる男子から、めちゃくちゃ一途に溺愛されています。
Chapter3「誘ってんの?」
〈美乃里 side〉
ありえない。
なんでうちに水牧 果歩がいるの。
聞いてないよ、水牧くんがパパのお店の常連なんて。
いや、どんなお客さんが出入りしているとか、そういうの細かに話す方がおかしいけど。
けどさ……。
それがまさかの水牧くんって……。
「はい、どうぞ〜」
リビングのソファに座ったまま、ダイニングテーブルの方をチラリと確認すれば、
パパが特製ふわとろオムライスを彼の前に置いた。
「これっ……」
「うん。うちの店は和食ばっかだから、たまにはこういうのもいいかなって。あっ、ごめん、勝手に!果歩くんオムライス大丈夫だった?店と同じようなメニューがよかったかな」
なんで作った後に聞いちゃうかな……。
パパらしいっちゃパパらしいけどさ。
本当は今すぐ部屋に戻りたいけど、パパと水牧くんをふたりきりにして、もしどっちかが余計なことを言ったらって考えたら心配で。
なかなかソファを立つことができない。