モテすぎる男子から、めちゃくちゃ一途に溺愛されています。

「はい」

「そこに割って混ぜて」

「朝からすげぇこき使うじゃん」

泡立て器で卵を溶く水牧くんがボソッと言う。

「当たり前でしょ。人のうちにお世話になってるんだから、これぐらい手伝ってよ」

「あーい。美乃里ちゃんって、剛さんが休みの日も早く起きてんの?」

「チビたちは早起きだからね。みんな休みでも7時には起きてるかも」

「やば。7時って。俺、バイトない休みの日とか、12時ぐらいまで寝てるわ。起きててもずっとベットで過ごしてるし。あ、別にベットって変な意味じゃないよ」

「バカじゃないの。誰が変な意味だと思うのよ。あ、卵もういいよ。これ入れたらまた混ぜて」

そう言って、水牧くんの前にある溶き卵が入ったボウルにホットケーキミックスの粉を少しずつ入れていると。
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