モテすぎる男子から、めちゃくちゃ一途に溺愛されています。

「お、おはよう、柚巳。えっと、」

まだ半分しか目が開いていない柚巳がふわぁっとあくびをする。

……可愛い。朝からなんて天使なんだ。

って、弟に見惚れている場合じゃなくて。

「あ、こっちはお姉ちゃんと同じ学校の水牧果歩くん。今日から泊まりに来てるの」

「かほくん?」

「そ、そう」

さっきの水牧くんとの距離の近さに、柚巳を目の前にしてもまだ動揺がおさまらないでいると、

水牧くんが先に動いて、柚巳の目線に合わせるようにしゃがみだした。

「水牧果歩って言います。よろしくね、柚巳くん。俺のことは果歩って呼んでね」

そう言って、柚巳に手を差し出す。

えぇ……意外すぎた。水牧くんが、子供にこんな風に優しく接することできるなんて。

小さい子とか絶対扱い方わからないとか言って関わらないタイプだと思ってたよ。
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