モテすぎる男子から、めちゃくちゃ一途に溺愛されています。
「ちょっと、美乃里ちゃん」
「水牧くん、帰っていいいから」
「でも……」
「……早く帰ってよ!」
完全にこれは八つ当たりだ。
でも抑えられなかった。
イラついて思わず出てしまった私の大きな声に双子がびっくりして、
さらにその泣き声が大きくなる。
……なんでこうなるかな。
っうるさいよ、みんな───。
「そのキャンプ、俺も行っていい?」
「へっ……」
水牧くんの落ち着いた声に、双子もピタッと泣き止んだ。
……今、なんて?
「今日は俺、帰っちゃうけど、そのキャンプでまたふたりと遊べないかな?」
なに、それ……。
勝手にそんなこと……。
水牧くんの提案に、ふたりの顔がみるみる明るくなっていく。