モテすぎる男子から、めちゃくちゃ一途に溺愛されています。
川の周りに生い茂る木々の葉が、星空の端でゆさゆさと揺れていて。
こんな素敵なものが見られるんだったら、星座とか少しでも勉強しておけばよかったな。
上を見上げたままぼーっとそんなことを考えていると、冷えた体がふわっと暖かいぬくもりに体が包まれた。
「……えっ」
ほんのり甘い香りのした一枚のパーカーが私の肩にかけれている。
これって……なんで……。
驚いたまま彼に視線を移せば、チラッとこちらに向けられた瞳と目が合った。
「……いいのにっ、」
「ならそんな寒そうにすんな」
そう言われて、自分がずっと腕組みしたままだったことに気がつく。
「っ、ごめん。あり、がと……」
「ん。女の子はとくに、体冷やしちゃいけないしね」
『女の子』
まるでその扱い方をわかっていると言いたげなそのセリフに、モヤっとする。