モテすぎる男子から、めちゃくちゃ一途に溺愛されています。
「もうさ!果歩くんと美乃里は運命の糸で結ばれているんだよ!なに色とは言わないけどさ!」
と萌ちゃん。
……なに、それ。
「いや、なんでそこ伏せた。赤色確定じゃん」
とさゆちゃんまで。
「ちょ……」
いつもは大好きなふたりのテンポのいいやりとりが、今日はため息の原因になってしまう。
絶対ないから……。運命とか。
「ていうか、そんなに双子ちゃんが果歩くんに懐いているなら、今日のふたりのお迎え、彼にお願いしてみたら?」
「え……?」
さゆちゃんの提案に動きが止まってしまった。
「ム、ムリムリムリムリ!できるだけ関わりたくないからっ。あの人、バイトとかあるだろうし」
あんな人に頼みごとなんて絶対無理だよ。借りをこれ以上作りたくない。