猫かぶりなカップル
「ギリギリセーフ…」
チャイムが鳴るギリギリ前に学校に到着した。
「くるみちゃん、おはよー!」
朝から元気に話しかけてくるのは、隣の席に座る、あたしの親衛隊の一人。
「スズナちゃん、おはよう~」
「くるみちゃんがギリギリなの、珍しいね。どうしたの?」
スズナちゃんの言葉に、あたしは瞬時に顔を赤らめる。
「へへ、昨日の夜、目覚まし時計を朝の7時にセットしたつもりだったのに夜の7時にセットしちゃったんだ。恥ずかしい…」
なんちゃって。
本当はただ漫画を読んでて夜更かししただけ。
しかもSF系のグロ漫画。
表の顔のくるみはそんな漫画読まないし夜更かしもしないもん。
自分の演技力と瞬時に思いつく嘘が怖い。
スズナちゃんはあたしの返事を聞いて「もう、くるみちゃん天然なんだから~!」とあたしにメロメロ。
バカじゃないの? と言いかけた感情を飲み込む。
あたし性格悪すぎ…。
「あっ、王子も遅刻みたいだよー」
スズナちゃんがそう言って廊下を指さした。
廊下を歩いているのは、隣のクラスの神城 奏(カミシロ カナデ)。
ただ歩いてるだけなのに、キラキラしたオーラが全身を纏ってる。
甘めフェイスに爽やか・優しい性格の彼のあだ名は『王子』。
おまけに学年で一番頭が良い。
見た目も中身も王子みたいなのは認める。
だけどあたしはこの神城が実は嫌い。
ほとんど喋ったことはない。
それなのに嫌ってる理由は、あたしが勝手にあいつをライバル視してるから。
まず、あだ名が『王子』ってなに?
性別は違えど、あたしとキャラが被ってて、注目があっちに行くのが許せない。
あいつがいなければこの学校で一番の人気者はあたしなのに…。
チャイムが鳴るギリギリ前に学校に到着した。
「くるみちゃん、おはよー!」
朝から元気に話しかけてくるのは、隣の席に座る、あたしの親衛隊の一人。
「スズナちゃん、おはよう~」
「くるみちゃんがギリギリなの、珍しいね。どうしたの?」
スズナちゃんの言葉に、あたしは瞬時に顔を赤らめる。
「へへ、昨日の夜、目覚まし時計を朝の7時にセットしたつもりだったのに夜の7時にセットしちゃったんだ。恥ずかしい…」
なんちゃって。
本当はただ漫画を読んでて夜更かししただけ。
しかもSF系のグロ漫画。
表の顔のくるみはそんな漫画読まないし夜更かしもしないもん。
自分の演技力と瞬時に思いつく嘘が怖い。
スズナちゃんはあたしの返事を聞いて「もう、くるみちゃん天然なんだから~!」とあたしにメロメロ。
バカじゃないの? と言いかけた感情を飲み込む。
あたし性格悪すぎ…。
「あっ、王子も遅刻みたいだよー」
スズナちゃんがそう言って廊下を指さした。
廊下を歩いているのは、隣のクラスの神城 奏(カミシロ カナデ)。
ただ歩いてるだけなのに、キラキラしたオーラが全身を纏ってる。
甘めフェイスに爽やか・優しい性格の彼のあだ名は『王子』。
おまけに学年で一番頭が良い。
見た目も中身も王子みたいなのは認める。
だけどあたしはこの神城が実は嫌い。
ほとんど喋ったことはない。
それなのに嫌ってる理由は、あたしが勝手にあいつをライバル視してるから。
まず、あだ名が『王子』ってなに?
性別は違えど、あたしとキャラが被ってて、注目があっちに行くのが許せない。
あいつがいなければこの学校で一番の人気者はあたしなのに…。