猫かぶりなカップル
「だから、くるみには悪いんだけど、名字もいっくんの名字になるよ~。あと、家もいっくんの住んでいる所にしようと思ってるの。ここから2時間くらいのところなんだけど」
嬉しそうにそう言うママ。
頭がパニックになってしまった。
ちょっと待って。
意味がわからないよ。
ちょっと…苦しい。
あたしのことを受け入れる?
ママですら、あたしのこと、全然分かってないのに?
ママ、勝手すぎるよ。
一番あたしのことを分かってほしいママに、愛されたいママに、抱きしめてほしいママに。
あたしは何もしてもらえていないと、強く寂しさと辛い気持ちがあふれ出した。
気がついたら涙もあふれていて。
困惑した様子のママがにじんで見える。
やばい、ママの前でこんなに泣くの、いつぶりだろう…。
何も考えず家を飛び出した。
「くるみ!?」
ママの驚いた声がするけど知らない。
電車に乗って遠く、遠くへ。
適当に駅に降りて、適当に道を進む。
無心で歩いていると、自然と早足になる。
「いたっ…」
途中で足をひねってしまった。
「いったーい…」
なんかもう…ボロボロだ。
完全に途方に暮れてしまったあたし。
日もだんだんと落ちてきた。
心の中、つらい気持ちでいっぱいだ。
ママに、娘として愛されていることは分かっている。
だけど、いつもどこか空虚感があって、多分…あたしはいつも、自分に自信がない。
だから自分のことも嫌で仕方なくて。
あたしは誰の一番でもないのだと、そんな風にいつも感じてる…。
誰かに話を聞いて欲しいのに。
友達なんて全然いない…。
柚子ちゃんは…多分お仕事。
神城。
神城が頭の中にぽんと浮かんだ。
嬉しそうにそう言うママ。
頭がパニックになってしまった。
ちょっと待って。
意味がわからないよ。
ちょっと…苦しい。
あたしのことを受け入れる?
ママですら、あたしのこと、全然分かってないのに?
ママ、勝手すぎるよ。
一番あたしのことを分かってほしいママに、愛されたいママに、抱きしめてほしいママに。
あたしは何もしてもらえていないと、強く寂しさと辛い気持ちがあふれ出した。
気がついたら涙もあふれていて。
困惑した様子のママがにじんで見える。
やばい、ママの前でこんなに泣くの、いつぶりだろう…。
何も考えず家を飛び出した。
「くるみ!?」
ママの驚いた声がするけど知らない。
電車に乗って遠く、遠くへ。
適当に駅に降りて、適当に道を進む。
無心で歩いていると、自然と早足になる。
「いたっ…」
途中で足をひねってしまった。
「いったーい…」
なんかもう…ボロボロだ。
完全に途方に暮れてしまったあたし。
日もだんだんと落ちてきた。
心の中、つらい気持ちでいっぱいだ。
ママに、娘として愛されていることは分かっている。
だけど、いつもどこか空虚感があって、多分…あたしはいつも、自分に自信がない。
だから自分のことも嫌で仕方なくて。
あたしは誰の一番でもないのだと、そんな風にいつも感じてる…。
誰かに話を聞いて欲しいのに。
友達なんて全然いない…。
柚子ちゃんは…多分お仕事。
神城。
神城が頭の中にぽんと浮かんだ。