猫かぶりなカップル
ジェラシ~
ただ今あたし、嫉妬中…。
奏に用事があり、奏の教室へ行ったあたし。
なんか女と楽しそうに喋ってるんだけど!?
いや、正確に言えば楽しそうなのは女の子だけで、奏はいつもの仮面被った笑顔なんだけど…。
なんか距離近くない~…?
奏って学校中の王子だけど、「王子」と呼ばれているだけあって、あたしと違い気安く人に話しかけられる感じじゃない。
どっちかというと遠目で憧れの人として見られてるようなポジションだから、こんな風に誰かと、しかも女の子と談笑してると嫉妬しちゃう。
と思ったら、その女が笑いながら奏の腕に軽く触れた。
何触ってるのよ!!
腹が立ったので、すかさず間に割り込んだ。
もちろん猫を被って。
「ごめんね…、申し訳ないんだけど、ちょっと奏くんに急ぎで用事あって…。いいかな?」
「あっくるみちゃん! 奏くん取っちゃってごめんね!」
女が割り込んだあたしにやや引きつりながら強気に答えた。
『王子』呼びじゃなくて『奏くん』…?
この子、奏のこと絶対狙ってんじゃん!
しかも『取っちゃって』って…。
取られてないけど!?
「ううん、話終わったらすぐ奏くん返すね?」
ムカついたので言葉にもそれが出てしまった。
『返す』なんて物扱いするような言い方、猫かぶりの状態では絶対言わないのに…。
最近このキャラにも粗が見えてきた。
まじで全部奏のせい…。
奏を人気のない廊下の端っこまで連れてくる。
「用事ってなんだよ」
「それより! ずいぶん楽しそうだったね!?」
「は? 何が」
「腕なんて触られちゃってさ、バカみたい」
あたしがそう言ったら奏がニヤニヤした。
何その顔…。
奏に用事があり、奏の教室へ行ったあたし。
なんか女と楽しそうに喋ってるんだけど!?
いや、正確に言えば楽しそうなのは女の子だけで、奏はいつもの仮面被った笑顔なんだけど…。
なんか距離近くない~…?
奏って学校中の王子だけど、「王子」と呼ばれているだけあって、あたしと違い気安く人に話しかけられる感じじゃない。
どっちかというと遠目で憧れの人として見られてるようなポジションだから、こんな風に誰かと、しかも女の子と談笑してると嫉妬しちゃう。
と思ったら、その女が笑いながら奏の腕に軽く触れた。
何触ってるのよ!!
腹が立ったので、すかさず間に割り込んだ。
もちろん猫を被って。
「ごめんね…、申し訳ないんだけど、ちょっと奏くんに急ぎで用事あって…。いいかな?」
「あっくるみちゃん! 奏くん取っちゃってごめんね!」
女が割り込んだあたしにやや引きつりながら強気に答えた。
『王子』呼びじゃなくて『奏くん』…?
この子、奏のこと絶対狙ってんじゃん!
しかも『取っちゃって』って…。
取られてないけど!?
「ううん、話終わったらすぐ奏くん返すね?」
ムカついたので言葉にもそれが出てしまった。
『返す』なんて物扱いするような言い方、猫かぶりの状態では絶対言わないのに…。
最近このキャラにも粗が見えてきた。
まじで全部奏のせい…。
奏を人気のない廊下の端っこまで連れてくる。
「用事ってなんだよ」
「それより! ずいぶん楽しそうだったね!?」
「は? 何が」
「腕なんて触られちゃってさ、バカみたい」
あたしがそう言ったら奏がニヤニヤした。
何その顔…。