猫かぶりなカップル
奏が篠塚くんと家に来る許可を出してくれたので、早速その日に行くことになった。
「は? あたしもっと目くりっとしてて可愛いでしょ」
「それはもう俺の画力の問題だから…」
あたしが篠塚くんに似顔絵を描かれている間、始終奏はあたしの後ろでピリピリしてる。
あたしだって篠塚くんにこんな長時間見つめられて似顔絵なんて描かれたくないよ!
でも奏に妬かれるのは嬉しいので、ちょっと放置。
後ろのソファに座っている奏をチラチラと見ると、足を組んで恐い顔でこっちを見てて。
「…神城、この課題、風景も入れて描かないといけないからちょっとどいて」
篠塚くんが奏に言った。
奏はより恐い顔で篠塚くんをにらんでから、…って、え?
「な、何してんの奏…」
「寒いから」
ソファを降りた奏に後ろから抱きしめられた…。
恥ずかしいんですけど…。
「篠塚、これで背景描けるだろ?」
「いやお前がくるみ――ちゃんに被っちゃってるじゃん…」
『くるみ』と呼び捨てにしようとして、奏ににらまれる篠塚くん。
「うるせえな、顔はもう描いただろ」
「何なんだよお前~…」
あたしはもう何も言えなくなったよ…。
顔が赤くなるのを感じながらひたすら篠塚くんが描き終わるまで耐えた。
バカ奏~…。
でも誰かにこんな風に思われたことがなくて、その相手があたしの好きな人なのがたまらなく嬉しい。
「よし出来た!」
「見せて」
「はい!」
「こんな出来じゃ篠塚くん学校中でブーイング起きるよ!」
「そこはもう画力が足りないんだからしょうがねえじゃん…」
はいはい…。
奏は相変わらずあたしのこと抱きしめたまま。
だから恥ずかしいって…。
そして爆弾発言。
「別にどうしたって生のくるみが一番可愛いんだからなんでも良くね?」
何言ってんの!?
奏こんなこと言うキャラじゃないし!
嫉妬でおかしくなった…?
篠塚くんが呆れた顔をしてる。
まああたしのこと本気で好きだっていう篠塚くんの前だったらこのくらいがちょうどいいか…。
「は? あたしもっと目くりっとしてて可愛いでしょ」
「それはもう俺の画力の問題だから…」
あたしが篠塚くんに似顔絵を描かれている間、始終奏はあたしの後ろでピリピリしてる。
あたしだって篠塚くんにこんな長時間見つめられて似顔絵なんて描かれたくないよ!
でも奏に妬かれるのは嬉しいので、ちょっと放置。
後ろのソファに座っている奏をチラチラと見ると、足を組んで恐い顔でこっちを見てて。
「…神城、この課題、風景も入れて描かないといけないからちょっとどいて」
篠塚くんが奏に言った。
奏はより恐い顔で篠塚くんをにらんでから、…って、え?
「な、何してんの奏…」
「寒いから」
ソファを降りた奏に後ろから抱きしめられた…。
恥ずかしいんですけど…。
「篠塚、これで背景描けるだろ?」
「いやお前がくるみ――ちゃんに被っちゃってるじゃん…」
『くるみ』と呼び捨てにしようとして、奏ににらまれる篠塚くん。
「うるせえな、顔はもう描いただろ」
「何なんだよお前~…」
あたしはもう何も言えなくなったよ…。
顔が赤くなるのを感じながらひたすら篠塚くんが描き終わるまで耐えた。
バカ奏~…。
でも誰かにこんな風に思われたことがなくて、その相手があたしの好きな人なのがたまらなく嬉しい。
「よし出来た!」
「見せて」
「はい!」
「こんな出来じゃ篠塚くん学校中でブーイング起きるよ!」
「そこはもう画力が足りないんだからしょうがねえじゃん…」
はいはい…。
奏は相変わらずあたしのこと抱きしめたまま。
だから恥ずかしいって…。
そして爆弾発言。
「別にどうしたって生のくるみが一番可愛いんだからなんでも良くね?」
何言ってんの!?
奏こんなこと言うキャラじゃないし!
嫉妬でおかしくなった…?
篠塚くんが呆れた顔をしてる。
まああたしのこと本気で好きだっていう篠塚くんの前だったらこのくらいがちょうどいいか…。