【完】孤独なメイドは執事を独り占めしたい
「あの子にはもっと広い世界を見てもらいたかったんだけど...。あの人...夫には逆らえないらしくてね。一度決めたら最後まで貫き通す人だから」









「信念が強い方なんですね」









「えぇ。だから息子の婚約を進めていると聞いて、いてもたってもいられなくてね。久しぶりにこの町に来たのよ。....アルマちゃん」









「はい」







「アルマちゃんはどんな風に幸せになりたい?」









幸せ...。ボクの幸せか。ボクはいつも城の皆に幸せを分けてもらっている。そんなボクの幸せって何だろう。









「ごめんなさい。難しい質問をしてしまって」









「いえ、そんな...。あの、フルールさん」









「何かしら?」




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