【完】孤独なメイドは執事を独り占めしたい
式前日は満月。アルマは一人、バラ園で月を眺めていた。




明日はテオ様との結婚...。気持ちは決まっているはず。




ボクらしく、そして素直な気持ち。




「それでも伝えって難しいんだよー!」




「コラッ。夜遅くに叫ぶな!」




「る、ルイス様!?どうなされたんですか?」




あれ以来だ。ルイスと話すのは。





「明日のことで眠れなくてな。お前もか?」





「はい...。本当にこれでいいのか。テオ様と幸せにやっていけるのか考えていたら眠れなくて」




違う。ボクはあなたに伝えたいことがあって、眠れないんだ。





なんでここで嘘をつくんだボクは...。




「俺もそうだ。アルーシャとこれからの人生を歩むことが果たして出来るか。不安で仕方ない」
< 137 / 148 >

この作品をシェア

pagetop