【完】孤独なメイドは執事を独り占めしたい
アルマの両親の写真が見つかった書庫には他にも沢山の写真が見つかった。

「ベラ様の話ではこの棚にあるって言ってたな。アルマ、俺が出すから受け取ってくれ」

ボーっとしていてルイスの話が耳に入ってなかった。

「アルマ?」

「は、はい!申し訳ございません。ボーっとしていて...」

ダメだ。さっきの話が気になって集中出来ない。

ベラ様はあんな事言ってたけど、それが本当なら、何でボクを...。

ルイスはアルマの様子に気づいてアルマの方に近づいた。

「さっきの話を気にしているのか?」

「はい...。お父様はボクの事を大切な娘だと言ってらしたのに、僕を置いてお祖母様が育った国へ行くなんて。ルイス様、ボクは本当にお父様に愛されていたんでしょうか?」

アルマの目には涙が浮かんでいた。

ルイスは指でその涙を拭い、抱き寄せた。
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