【完】孤独なメイドは執事を独り占めしたい

アルマを抱えたまま横になって寝てしまったルイス。

離れようとしたが腕の力が強く、離れられなかった。

ルイスの体温が伝わってきて安心してきたアルマは離れるのをやめてそのまま眠りについた。



七時間後。アルマとルイスは目的地、『パーニス』に着いた。

時間は正午。ちょうど、お昼時だ。

「宿のチェックインまで時間があるな」

「あ...！」

「どうした？」

「ボク、宿の事を忘れていました...」

それを聞いてため息をついて呆れ目でアルマを見たルイス。

「宿の無しでどうするつもりだったんだよ...」

「いえ、宿は着いてから探すつもりで」

「ふーん。それで？見つからなかったら？」

「えーと...。どこかのお家に泊めてもらうとか？」