【完】孤独なメイドは執事を独り占めしたい

「宿で夕飯を食べたらまた聞き込みをしよう」



宿に戻って夕飯を済ませた二人は再び町に行き、聞き込みを再開した。



お夕飯。あまり食べた気しなかった。もちろん味はとても美味しかった。


けど、お父様の事が気になって途中から喉に通らなくなってしまった。


「疲れたか？」



「いえ...。ただ、本当にこの町にいるのか不安になってしまって」



「まだ一日目だ。お前が不安になってどうする。大丈夫だ。俺が必ずお前の父を見つける。だからそんな不安な顔をするな」


その言葉で少し元気が出たアルマ。そして夜遅くまで聞き込みを続けた。