【完】孤独なメイドは執事を独り占めしたい

第三章

散り始めた花びら

ライアンがパーニスに帰ってから二週間が経ったある日。アルマはオリバーに呼び出されてバラ園に向かった。




「失礼致します。オリバー様、御用とは？」




「おお、アルマか。実はな、ルイスとアルーシャの式の日程がようやく決まってな。それで式までにお前にやって欲しいことが会ってここに呼んだんだ」




ドクン...




アルマの心臓が大きく鳴り、同時に息苦しさを覚えた。





「そ、そうなんですか。日程が....」




「ああ。そこでだ。二人の式にアルマが育てたバラを飾ることになったんだ。そしてこの飾り付けもアルマに任せたいとアルーシャから申し出があったんだ。引き受けてくれるかアルマ？」