【完】孤独なメイドは執事を独り占めしたい
緊張がほぐれて小腹が空いたアルマは部屋からクッキーを持ってきて空腹を満たした。






食器を片付けようとしていると厨房にルイスがやって来た。





「アルマ。茶を頼む」







「は、はい」






お茶を飲んで落ち着いたのか気が緩んで、いつも身なりを正しているルイスの服や髪が崩れていた。






「疲れた...。あの人と居るとほんと疲れる。話を段々と進めて、俺の気持ちなんてどうでもいいのか」






突如ルイスの口から本音がこぼれ始めた。驚いたアルマはルイスに声をかけたが話をやめなかった。





「二年前に決まった婚約だってそうだ。あれは絶対俺が生まれてから...いや、生まれる前から勝手に決めていたんだ」







今まで我慢していた本音が止まらなくなっていく。話している姿はとても苦しそうだった。







ボクはそれをただ、黙って見て、聞いているしかなかった。
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