独占欲強めな御曹司は政略妻のすべてを奪いたい
「琴子、一緒にシャワーを浴びようか」

スマートフォンをそっとサイドテーブルに置いていると、出し抜けに透哉さんに誘われた。

「えっ……?」

「それから食事を済ませたら、抱かせてほしい」

「で、でも……」

さっきあんなにもしたばかりだ。

私の体にはまだたくさん情事の痕跡が残っている。

「今度は優しくする。琴子が俺を好きだと知って、気持ちが抑えられないんだ」

耳もとで囁かれ、私はドキドキした。

想い合っていると知った今、私も同じ気持ちだ。

「優しくなくてもいいです……。透哉さんになら、なにをされたってうれしいから……」

独占欲が強くてやきもち焼きな透哉さんも好きだ。

だからその心の中を全部教えてほしかった。

彼の愛で私を満たしてほしい。

「愛してるよ、琴子」

キスを交わし、そのまま横抱きにされ、バスルームに連れて行かれた。

再びベッドにたどり着くまでに何度も熱を注がれ、私はとろけてしまいそうだった。




< 104 / 128 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop