独占欲強めな御曹司は政略妻のすべてを奪いたい
翌々日、私服の中でも一番スカートが短いピンクベージュのワンピースを着てアルバイトに向かった。

けれどそれでも地味だと店長に却下されてしまう。

結局今日も店の服を着ることになった。色は黒だが一昨日よりも刺激的な総レースのミニワンピースで、背中側は腰のほうまでスリットが入っている。肩も丸出しのデザインで、こんな洋服を着たのは初めてだった。

「お、かわいい」

十一時の開店十分前に森窪さんがバックヤードにやってきて、私の姿を褒めた。

私はとっさに警戒を露わにする。

「ちょっと待って。真崎さんそれ、変質者を見る目だよ?」

「そうでしょうか……」

「うん。ごめんって、この間は悪ふざけが過ぎた。特に深い意味はないからさ」

「からかったのですか?」

私は目をぱちくりさせた。

「まあ、あわよくば人妻と一夜を共にできるかなという下心も」

「ちょっとオーナー、琴子ちゃんになに言ってるんですか。最低ですよ」

すると通りかかったマヤさんが森窪さんを非難した。

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