隣の圏外さん


「お疲れー!」

 近づいてきた凛ちゃんを見ると、駄菓子を3つも持っていた。


「わあ、凄いね! 3発も当たったの?」

「4発。でも景品がなくなっちゃうから、もらえる駄菓子は多くても3つまでなんだって」

「そうなんだ。もっと凄いじゃん」


 確か全部で5発だったから、1発しか外していないらしい。


「ナイスー」

 先輩か誰かの声がした方を見ると、梓が弾を的のド真ん中に当てたところだった。

 私に教えてくれたくらいだから、やはりと言うべきか、梓も凄い。


「見ていく?」

 凛ちゃんの問いに、私は頷いた。


 そのまま梓を見守っていると、次々と弾を命中させていく。

 結局、5発とも綺麗に当てたようだ。


「なんか悔しいな」

 一緒に見ていた凛ちゃんがそう言った。

 梓も凛ちゃんもハイレベルすぎる。

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