虐げられ幼女は、神子だろうと聖騎士パパ&もふもふお兄ちゃんたちと平凡に生きたい
「お前とルブといて、毎日楽しいよ。これ以上は望んでねェ」

「それだけでいいのかなぁ」

「俺がいいって言ってるんだからいい」

「じゃあ、ルブは?」

「あいつは俺が起きただけで満足してる。寂しがり屋だからなァ」

 意外な真実を聞き、アルトリシアはためらいがちに周囲を見回した。

 ルブがいない今だからこそ、彼をよく知るサフィにいろいろ聞いてしまいたい。

「あのね、ルブの話を聞かせてくれる? この間、怖いものなんかないって言ってたけどほんと?」

 ここにいないのに声を潜めたのを聞き、サフィはくっと喉を鳴らした。

「そんなわけあるか。あいつ、海が苦手だぞ。泳げねェから」

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