虐げられ幼女は、神子だろうと聖騎士パパ&もふもふお兄ちゃんたちと平凡に生きたい
 その夜、尽きない話をしたアルトリシアは食事を終えてから贈り物を取り出した。

 お守りを包むかわいらしい袋もサフィとともに選んだものだ。もっとも、彼は「パパさんに渡すにはかわいすぎるんじゃねェかなァ」と苦笑していたが。

「いつもありがとう」

 照れくささに頬を赤く染めたアルトリシアが、ゼノハルトに袋を渡す。ピンクのリボンはあまりにも彼に似合わない。

「これが内緒にしていたものか」

「うん、そう」

「開けても?」

「うん!」

 早く開けてほしいという気持ちが全面に出すぎて、頷きが深くなる。

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