虐げられ幼女は、神子だろうと聖騎士パパ&もふもふお兄ちゃんたちと平凡に生きたい
 かつてはことあるごとに虐待されていた彼女が、子どもらしい失敗をできるようになったのは大きな成長だった。



 毎日はのんびりと過ぎていった。

 やがてアルトリシアは宝石としても加工できる大きさの魔石にも力の付与を行えるようになった。どうやら大きさによって必要とする集中力に差異があるらしく、それまでは小さな石にしかできなかったのだ。

 両親が加工師だという使用人のひとりからの協力を得られたのもあり、うまくいった魔石はお守りや装飾品に仕立てた。それらは少しずつ数を増やしていき、次第に保管していた箱に入りきらなくなってしまった。

「パパはどうしたらいいと思う?」

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