虐げられ幼女は、神子だろうと聖騎士パパ&もふもふお兄ちゃんたちと平凡に生きたい
「もしかしたら神子に会わせろという話があるかもしれない。そうなると、おそらく君ではなく私の方へ要請が来る」

「国家間の問題に発展するというわけだな」

「君が、あるいは君の娘が断れないようにするためにね」

 ゼノハルトは視線を移動させ、ティトにおまけとしてもらった飴を渡す娘を見つめた。

「万が一のことが起きないよう、私も目を光らせるつもりだ。しかし……」

「わかっているよ。なにかあったときは力を貸そう」

 楽しげな子どもたちの笑い声が、不穏な空気の浄化剤に変わる。

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