虐げられ幼女は、神子だろうと聖騎士パパ&もふもふお兄ちゃんたちと平凡に生きたい
促しはしたが、部屋に隠れられそうな場所は少ない。カーテンの裏では足が覗いてしまうだろうし、ソファの裏は回り込まれたらすぐに見つかるだろう。暖炉の中に入るわけにはいかず、机の下も論外だ。
(どうする? どこに行けばいい? 今から外に出たら、きっと人が来る……)
「お姉ちゃん、こっち」
極度の緊張で呼吸を荒らげていたアルトリシアに、ティトが小さな声で言う。
「お部屋に逃げるところがあるの。ぼく、知ってるんだよ」
「どこ?」
自身の恐怖が伝染しないよう、急かしたい気持ちを抑えてティトを促す。
ティトはアルトリシアの手を引いて暖炉の側に駆け寄ると、蔦模様の装飾を指でなぞった。
(どうする? どこに行けばいい? 今から外に出たら、きっと人が来る……)
「お姉ちゃん、こっち」
極度の緊張で呼吸を荒らげていたアルトリシアに、ティトが小さな声で言う。
「お部屋に逃げるところがあるの。ぼく、知ってるんだよ」
「どこ?」
自身の恐怖が伝染しないよう、急かしたい気持ちを抑えてティトを促す。
ティトはアルトリシアの手を引いて暖炉の側に駆け寄ると、蔦模様の装飾を指でなぞった。