虐げられ幼女は、神子だろうと聖騎士パパ&もふもふお兄ちゃんたちと平凡に生きたい
そうしている間にも外のざわめきが近づく。金属が打ち付け合う音の直後に、鈍い悲鳴と重いものが床に落ちる嫌な音がした。複数の人間が走る気配を感じ、アルトリシアはそれ以上外でなにが起きているか考えるのをやめた。
「あった!」
ティトが蔦模様の一部分で手を止めると、そこを指でぐっと押した。観葉植物に隠れた、部屋の隅にある壁が扉のように開き、誘うように冷たい風を呼び込む。
(隠し通路……!)
考えるよりも早くティトとそこに飛び込み、内側から必死に取っ手を引いて扉を閉じる。中は暗くなったが、構わなかった。
「あった!」
ティトが蔦模様の一部分で手を止めると、そこを指でぐっと押した。観葉植物に隠れた、部屋の隅にある壁が扉のように開き、誘うように冷たい風を呼び込む。
(隠し通路……!)
考えるよりも早くティトとそこに飛び込み、内側から必死に取っ手を引いて扉を閉じる。中は暗くなったが、構わなかった。