虐げられ幼女は、神子だろうと聖騎士パパ&もふもふお兄ちゃんたちと平凡に生きたい
 彼は探しものがあると言っていた。それが弟なら、今、目的を果たしている。

「うん? ついていく気でいたんだが」

「本当? 一緒にいてくれるの?」

 思わず本音が出たアルトリシアは、はっと自分の口を押さえる。彼の迷惑になるだろうかという思いから出た行為だったが、それをサフィは笑った。

「怖い思いはさせねェって言っただろ。これからはずっと一緒にいてやる」

「じゃあ、俺もアルティについていけばいいんだな」

 サフィが方針を決め、ルブもそれに従う。彼らと別れなくてもいいという安心感は、アルトリシアの口もとに自然と笑みを作らせた。

「よかったぁ……」

< 26 / 387 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop