虐げられ幼女は、神子だろうと聖騎士パパ&もふもふお兄ちゃんたちと平凡に生きたい
幼女、選ぶ
親子で話をまとめたあと、アルトリシアは改めてファイスに家に帰りたい旨を伝えた。
「でも、ときどき遊びに来ていいですか?」
彼の提案したすべての選択肢を断ったために、ティトと会えなくなるかもしれない。
そんな思いからおそるおそる尋ねたアルトリシアだが、ファイスは拍子抜けするほど明るく言った。
「もちろんだ。ティトと一緒に待っているよ」
「ありがとうございます!」
これでなんの問題もなくなったかと思いきや、アルトリシアがエクレル領に戻ると知って不満を訴えた者がいた。
「ぼくはお姉ちゃんがずっと遊んでくれると思ったんだよ。どうしておうちに帰っちゃうの?」